バイトがすぐ辞めてしまうのはなぜ?離職率を下げる3つのコツ

2021.3.14

アルバイトを採用したはいいものの、1ヶ月も経たないうちに辞めてしまう。店長や採用担当の方ならば一度ならず幾度かそのような経験があるはず。バイトがすぐに辞めてしまうのはなぜなのでしょう?また、バイトがすぐ辞めてしまわないようにするコツはあるのでしょうか?

そこで今回は、バイトがすぐ辞めてしまうのはなぜなのか、理由をご紹介するとともに、離職率を下げる3つのコツについて解説していきたいと思います。

バイトがすぐ辞めてしまう早期離職の実態

パーソル総合研究所が発表している「アルバイト・パートの採用・育成に関する実態調査(2015)」のデータによると、離職者全体の約22%が1ヵ月未満で辞めていることがわかっています。属性別に見てみると、早期離職率が最も高かったのは高校生(29.3%)という結果も出ています。

しかし、以下のように別の分析結果を見てみると、実に6割以上が「1つの仕事を長く続けたい」と考えています。

1つの仕事を長く続けたいと考える人が6割以上もいる中、1ヶ月未満という短さで辞めてしまう人も多いのは一体なぜなのでしょうか。

バイトがすぐ辞めてしまうのはなぜ?

先に述べたように6割以上の方が「1つの仕事を長く続けたい」と考えているのにもかかわらず、1ヶ月未満でバイトを辞めてしまう人は依然少なくありません。すぐ辞めてしまったアルバイトは、なぜ辞める決断に至ってしまったのでしょうか。原因を理解しなければ対策することはできません。ここからはバイトがすぐに辞めてしまう理由を見ていきましょう。

理由1:イメージしていた仕事や聞いていた話と違う

一つ目の理由として、面接時などに聞いていた話やイメージしていた仕事と実際の仕事のギャップがあった可能性が挙げられます。

面接では実際の仕事内容や繁忙期、出勤してほしい曜日や時間などについて説明を行っているはずですし、互いに納得の上採用に至るはずですが、実際に現場に出て働き始めてからしか分からないことはやはり多いです。「業務がイメージしていた以上に大変だった」「土日はどっちか出勤すればいいと聞いてたけど土日両方出るように頼まれることが多く聞いていた話と違った」など、仕事に入る前に抱いていたイメージや面接時に聞いていた話とのギャップがアルバイトを早期離職に向かわせる要因になっているかもしれません。

理由2:仕事を丁寧に教えてもらえない

人手不足によりしっかりと新人教育が行えない環境だと入ったばかりのアルバイトをそのまま放置してしまうことになりかねません。新人からすれば何も教えてもらっていないまま現場に放置され、それでも与えられた勤務時間内は仕事をしなければならず、大きな負担となってしまいます。

きちんとした新人向けのマニュアルや新人教育を行えるシステムを整えていない場合は早期離職の一因となっている可能性が極めて高いでしょう。

理由3:職場の雰囲気が悪い

職場の雰囲気は働く人にとって重要な要素。人手不足や繁忙期などによって現場がピリピリしてしまうこともあると思いますが、入ったばかりのアルバイトからすればまだどんな人が働いているのか人柄もわからない状況で現場の雰囲気が悪ければこの場所で働き続けたいと思えるわけはありません。

理由4:評価システムがない

明瞭な評価システムがなく不当に評価されている、または全く評価されていないと感じるとモチベーションが下がってしまうのが人間というもの。時給制で働くアルバイトとはいえ、頑張ったら頑張った分評価されるシステムや上の役職の人に認めてもらうための指標があったほうがやりがいにつながります。

理由5:時給と仕事が見合わない

仕事の忙しさや業務内容に対し時給が低いと感じることもアルバイトが早期離職する大きな要因です。「こんなにきつい仕事なのに時給850円ではやってられない!」というのは働く側からしたら当然の感情ですよね。

経営事情もあると思いますが、時給を設定するときは業務内容に見合っているかを精査するようにしましょう。働き手のモチベーションにつながる昇給制度やボーナス制度を設けるのも一つの手です。

アルバイトの離職率を下げる3つのコツ

採用したばかりの新人アルバイトが仕事を覚えるまでは店長や教育係となる先輩アルバイトが教えながら作業をするため、職場の作業効率は一時的に低下しますよね。時間をかけて仕事を教え、これからやっと一人前の働きをしてもらえると思ったところでアルバイトが早期離職してしまうことはこの上なく非効率なことです。

こうした時間的コストだけでなく、採用にかかった金銭的コストや再び起こる人手不足、新たな求人を出すためのコストなどもかかりますので、アルバイトの早期離職に付随するマイナスは計り知れません。早期離職は解決すべき大きな問題なのです。アルバイトが短期間で辞めてしまうことが多いと感じる職場は上記にご紹介したような何かしらの原因が存在するはずです。

アルバイトが離職する理由がわかってきたところで、アルバイトの離職率を下げるコツを具体的にみていきましょう。アルバイトが長く継続して働いてくれるような環境づくりの一助となれば幸いです。

離職率を下げるコツ1:コミュニケーションをしっかり取る

面接時と実際の仕事にギャップが生まれないように働きやすい職場づくりにコミュニケーションは必要不可欠です。職場の人の仲が良い職場は働きやすいですし、普段からコミュニケーションを取っておくことで万一辞めたいという気持ちになった時にいち早く気づいてあげることもできます。

会話を積極的に増やすことで新人アルバイトが職場に早く打ち解けられるようにしましょう。食事会などアルバイト同士がコミュニケーションを取れる機会を作るのもオススメです。

離職率を下げるコツ2:教育と評価のシステムを徹底する

教育システムが整っていることは離職率を下げる重要なコツです。アルバイトとはいえ「仕事」という認識をしっかりと植え付けておかないと簡単に辞めてしまいます。一緒に働く仲間として大切な心構えを教育を通してしっかりと伝えましょう。仕事のやりがいや面白さを伝えてモチベーションを高めることも大切です。

また、評価を見える化することも離職率を下げるコツです。自分の仕事を誰かがきちんと見ている、認めてもらっている、正当に評価されていると感じると人は頑張ることができます。

アルバイトの評価システムを導入して評価を見える化し、スキルアッププを目指してもらえるような仕組みづくりをしましょう。昇給制度などもアルバイトのモチベーションを高めます。

離職率を下げるコツ3: 時給や求人内容を見直す

時給と仕事が見合っていないと感じると早期離職につながります。今出している時給が業務内容と見合っているかを見直してみてください。

また、掲載している求人内容が実態とマッチしているかも精査しましょう。ずいぶん昔に作った求人原稿で応募を続けており、現在の仕事内容と少し異なる部分があったりすると、現場に入ったアルバイトが「求人で見た仕事内容と違う」とギャップを感じてしまい、その違和感から早期離職することもありえます。定期的に求人の内容が現状とマッチしているかを見直すようにしましょう。

まとめ

今回は、バイトがすぐに辞めてしまうのはなぜなのか、その理由をご紹介するとともに、離職率を下げる3つのコツについて解説いたしました。いかがでしたでしょうか。アルバイトの離職率を下げることが結果的に採用コストの大幅な削減に繋がっていきます。今回ご紹介した内容が離職率を下げる職場づくりに役立てば幸いです。ぜひ参考にしてみてくださいね。